一度きりの青い夏
Tだ
ずっと 夏が嫌いだった
でも君と過ごしたあの夏だけは
全てを愛おしく思えた
青過ぎた俺たちの 1度きりの夏だ
君がいない夏は ちゃんと嫌なことばかりだ
暑いし暑いし暑いし ジメジメするし 寝つけないし
汗はかくし 肌は焼けるし 虫は出るし 散々だ
けどいまはこの季節を好きな人の気持ちが
少しだけわかる
☆
今年も嫌いな 季節が戻ってきた
君と過ごした 一度だけの夏を想う
青過ぎるくらいに 突き抜ける空の先に
僕の想い受け止めてくれる 笑顔はもうないよ
大き過ぎるくらいに 浮かぶ入道雲
大き過ぎた僕の気持ちも 今はもうないよ
茹だるような暑さと 湿ったシャツの感覚も
人混みに揉まれて見た花火も
あの夏は輝いていたよ
大嫌いだった夏が 今年も戻ってきた
この季節を また好きになる日は
もう来ないかな ああ
君は今どこで 誰の夏を輝かせているのかな
眩しすぎるくらいに 僕を照らす太陽に
眩しすぎた君の笑顔を 思い出すよ
刺さるような日差しと 焼け付く肌の感覚も
潮風に包まれ見た夕日も
あの夏は輝いていたよ
大嫌いだった夏が 今年も戻ってきて
この季節を また好きになる日は
もう来ないかな ああ
君は今どこで 誰の夏を輝かせているのかな
騒ぐ虫の声聴きながら 眺めたね星空を
はしゃぐ君の声聴きながら 眺めたね星空を
あの夏は いまも僕の宝物だ